機動戦士ガンダムSEED
DESTINY REVENGE 第4クール
(PHASE39〜50)

PHASE39:黄金の意思

あらすじ:ヘブンズベース攻略の功績によりデュランダルは、シンとレイにネビュラ勲章とフェイスの徽章を授与。レイの言葉によって巧みに誘導されながら、シンは次第にデュランダルの指し示す未来へと揺れ動いていくかに見える。そんな中、ジブリールの行方がついに判明する。彼はオーブのセイラン家へ身を寄せていたのだ。ザフトはオーブへジブリールの身柄引き渡しを要求するが、ユウナは声明で不在を告げる。しかしその見え透いた言動に対しデュランダルをはじめとするザフト首脳部は憤慨し、武力によるオーブ制圧を決意する。シンもまた”敵”となった祖国、オーブを滅ぼすのであれば自分の手でと、決意を固める。
 一方、ザフト来襲の報せを受けたオーブ国内、軍司令部で自らのおかれた状況にただただ狼狽するのみのユウナ、同じくカガリも彼女なりにその危機的状況に対応しようとしていたが、アークエンジェル(以下AA)は修理が完了しておらずキラも未だ宇宙から戻らない、更にアスランも未だ傷が回復していなかった。その困難の中それでも祖国を救おうと、ムラサメ隊と共に決死の覚悟で出撃しようとするカガリ。そこに現れたキサカとエリカは、モルゲンレーテ内の秘密の格納庫に連れて行く。そこには、カガリの亡き父・ウズミが遺した黄金のガンダム、アカツキの姿があった。そこでカガリは父ウズミのメッセージが流れる。「力はただ力。多くを望むのも愚かなれど、厭うのも又愚か」という、父の遺言と言うべきをそのメッセージを胸に刻んだカガリは、そのアカツキを駆りオーブの空に現れる。そしてオーブ全軍に自らの所在を明かす。軍の大半がカガリの存在を認めるとカガリは、司令部のユウナを国家反逆罪で拘束するように指示、オーブ軍の中枢を掌握するに至る。指揮下に入ったムラサメ隊と共に一時はザフト軍を押し戻すが、そこにミネルバが到着する。ミネルバからシンのデスティニーが出撃し、カガリのアカツキに襲い掛かる。

アイキャッチ:アカツキとカガリを

次回予告

降り立ったのは新たなる剣、対するは運命の炎
そして新たなる盾もまた、自らの意思を持って混沌の戦場へと駆けていく。
そして裁きの刃もまた。

次回ガンダムSEED DESTINY REVENGE
『自由と正義と』
平和なる大地、守りぬけ、フリーダム!


PHASE40:自由と正義と

あらすじ:オーブの危機に、緊急発進するアークエンジェル。それに先立ちマリューは、ネオの拘束を解くとスカイグラスパーを与えて解放する。未だ傷の癒えぬままブリッジに陣取ったアスランは、ザフトとの戦闘を前に下船するようメイリンに勧めたが、彼女はアスランと共にいることを選んだ。
 その頃オノゴロ沖では、デスティニーを食い止めようとカガリとムラサメ隊が奮戦。が、シンのデスティニーの怒涛の猛攻に次々と撃墜されるムラサメ、そしてアカツキに肉薄する。
 その時、2機の間にビームが降り注ぐ。宇宙から帰還したキラのストライクフリーダムが、ラクスが乗るインフィニットジャスティスを伴って間一髪で舞い降りたのだ。
 それと同時に3機の黒いMSが舞い降り、ザフトのMSを次々となぎ倒していく、彼らはクライン派のザフト兵、ヒルダ、マーズ、ヘルベルトのドムトルーパーであった。フリーダムの砲撃と3機のドムのジェットストリームアタックによってオーブ軍も次第に押し返していく。
 再び上空にて、キラはアカツキに取って代わりデスティニーと激突、同じくミネルバと交戦を開始したアークエンジェルには、ネオのスカイグラスパーが加勢に付く。不利と見たレイは、シンに一時撤退を指示、デスティニーとレジェンドはミネルバへと帰搭する。
 一方カガリは国防本部へ到着し、拘束したユウナにジブリールの居所を問い詰めるが、結局は分からずじまいでジブリールの行方は未だ掴めない。
 実はオーブ国内にもブルーコスモスの工作員が潜伏していて、正規兵を排除しつつジブリールの脱出路を確保していたのだ。
 そうこうとしている中、補給を終えたデスティニーとレジェンドが再び出撃し、いよいよ戦況は混沌としていく。
 一方アスランは、ラクスが用意したインフィニットジャスティスを前に、激しく葛藤していた。そんな彼に、ラクスはキラの言葉を伝え説諭する。それを受け、アスランは友の思いを受け止め、自らの意志で戦うことを選ぶのだった。

アイキャッチ:インフィニットジャスティスとアスランを

次回予告

運命か、自由か、人の生きる路に変わりはないが
あえて対する二つの路。
交えることをあえて止めんと、正義の名の盾が
今飛び立つ。

次回 ガンダムSEED DESTINY REVENGE
『反撃の声』
真実の路、指し示せ、ジャスティス!


PHASE41:反撃の声

あらすじ:デスティニーとレジェンドの息の合った連携に、苦戦を強いられるキラ。そこへインフィニットジャスティスを駆ってアスランが乱入する。
「お前がオーブを攻めてはいけない」とシンを説得するアスラン。まさか死んだと思っていたアスランの声を聞き、わけの分からぬままにジャスティスに襲い掛かるシンだが、手負いながらも気迫に勝るアスランはデスティニーを圧倒し、ここに形勢は逆転したかに見えた。
 そのとき、ジブリールの乗ったシャトルがオーブを脱出し、ルナマリアの追撃もむなしくまんまと月へ逃げおおせてしまった。
 沈んだ旗艦に代わってザフト全軍の指揮を執ったタリアは、これ以上の戦闘を不毛と見て撤退を下命。結局ザフトとオーブ双方に実りのないまま終結することとなった。

 翌朝、戦後処理のために都市の復興を始めるオーブ軍、その中にボランティアとして復興を手伝うサイとカズイの姿もあったが、キサカによって軍本部に召集されることになる。
 同じ頃、正式にオーブの代表に復帰したカガリは、全世界のメディアを通じてデュランダルへのメッセージを送り始める。ところがその主張を遮るかのように、ミーアが声明を発表する。
 その中継を見ながら密かにほくそ笑むデュランダルであったが、再び画面が切り替わった瞬間その顔色は一変した。キラの機転によりカガリの隣に姿を現したラクス、彼女の言葉に、全世界は激震する。

アイキャッチ:ドムトルーパー3機を

次回予告

ついに開かれんとする真実の扉
しかし扉はなおも重く、扉の先はなおも冥い。
そこに立ちはだかるは、限りなき力と、そして

次回 ガンダムSEED DESTINY REVENGE
『鎮魂の光』
明日への路、立ちはだかるは、アンリミテッド


PHASE42:鎮魂の光(原題:二人のラクス)

あらすじ:ラクスは、全世界のメディアを通じてデュランダルの言動に公然と異を唱える。対するミーアは、本物のラクスが出現したことに激しく動揺する。デュランダルはそんな彼女に優しい言葉を掛けると、ひとまず身を隠すよう指示して送り出した。
 その衝撃的な放送は、ミネルバ内にも波紋を広げていた。混乱するシンらに対して、レイは「本物が正しいとは限らない」と流しつつ話をフリーダムやアスランのことに移す。それを聞いたルナマリアは、メイリンも無事生存している可能性があると知りその心は大きく揺れ動く。
 その頃月のダイダロス基地では、ジブリールが逆転の切り札ともいえる計画をを実行しようとしていた。廃棄した円筒形コロニーを利用した巨大な反射衛星砲・レクイエムを使って、月の裏側から直接プラントの首都アプリリウスを攻撃しようと目論んでいたのだ。その動きにいち早く気付いたイザークたちが中継コロニーの一つを攻略せんとするも、地球軍との交戦のさなか1機の巨大なMSが現れる。それと同時にザフトのMS全機に奇妙な通信が入る。一人の少女〜イザークたちは知らないが、まぎれもなくステラの映像〜が「遊ぼう」と呼びかけるのだ。それと同時に、そのMSの両腕と背中のバインダーが外れ、そこから無数のドラグーンが攻撃をかける。イザークたちも必死で応戦するも、結局なすすべもなく殲滅されてしまう。イザーク、ディアッカ、シホら数機のMSを残して。
 ついにレクイエムは発射された。先の攻勢において中継コロニーがわずかに照準がずれ首都はかろうじて難を逃れたが、その一撃は周辺のプラント群を一瞬で壊滅させる。この事態に、ザフト全軍、もちろんミネルバ艦内でもパニックに陥る。そのパニックの中シンたちも、ジブリールを逃した自分たちを責め、今度こそ打ち果たすことを誓う。
 ダイダロス基地へと帰還するその巨大MS、それこそがあの博士が自らの理論に基づき”F計画”の究極兵器として開発した“アンリミテッドガンダム”である。それを待ち構えたジブリールと博士。そのコックピットが開く。その中枢には一つのコントロールユニットが設置されていた。それはかつてのステラ=ルーシェの肉体から造られた、生体コントロールユニット、ステラ・シナプスであった。
 一方アンリミテッドに蹂躙され生き残ったジュール隊。気を失ったイザークを気遣うシホ。一方のディアッカは自分たちに近付いてくるザフトのシャトルに気がつくのだった。

アイキャッチ:アンリミテッドガンダムとステラ(イメージ)を


追加設定

アンリミテッドガンダム:デストロイガンダムを更に発展させた決戦用MS。変形機能は失われたが、火力、装甲は変わらず、何より最大の特徴は肩・両腕と背中の巨大バインダー“マザードラグーン”であり、それらにはそれぞれ高性能の量子コンピューターが搭載され、それぞれ単体でも行動でき、かつ大容量のドラグーンシステムが搭載されている。
それらは後のモビルドールシステムに転用されることになるのだが。

ステラ・シナプス:シンによって湖に沈められたステラの肉体をロゴスの工作員が回収し、頭の一部と脳神経を摘出、アンリミテッドガンダム、並びにマザードラグーン自律制御システムに組み込んだ。後に“彼女”から得られたシステムデータはMS自動操縦システム、通称モビルドールシステムとして流用され後の地球連合軍(というかBC・ロゴスの残党など)の主力となる。

レクイエム:月のダイダロス基地に配備された衛星反射砲。これはもちろんヘブンズベースのニーベルング同様に、前大戦のジェネシスをもとに密かに開発されたもの(もちろんこれもF計画の一環)。ところがいざ運用しようとするも、ニーベルングは指向性に乏しく結局対空防御にしか使用できず(しかも一時しのぎに過ぎなかった)。レクイエムに至っては連射ができないのもさることながら、さらには中継衛星を押さえれば半ば無力化できてしまうという重大な弱点を持つ。
考察:原作のメサイア戦においてもレクイエムを使用していたが、よもやザフトが使い勝手の悪いレクイエムを使用することに疑問を抱かざるを得ず、いかにデュランダルの人となりといっても原作の展開はやはり強引ではないかということで、後のネオ・ジェネシスとともに本記事ではそれなりに対策をさせていただきました。

次回予告

ついに放たれた鎮魂の光、再び蒔かれた憎しみの種
未来はどこにあるのか、そしてそれらに立ち向かうものたちもまた。

次回ガンダムSEED DESTINY REVENGE
『決意の宇宙(そら)へ』
虚空の宇宙へ、飛び立て、ミネルバ!


PHASE43:決意の宇宙(そら)へ

あらすじ:レクイエム発射に騒然となるプラント、そこにあのステラが全放送に割って入る。「どう、私からのプレゼント。これはあなたたちが地球にエニエスを落としたお礼なの」とうそぶき、最後に呪詛を込めて「コーディネイターなんてみんな死んじゃえばいいのよ」と吐き捨てて市内を一層のパニックに陥れる。
 そのことに憤慨したデュランダルはすかさず
ザフト全軍へ月の緊急制圧を命ずる。しかしその討伐隊もかのアンリミテッドに阻まれてしまい、戦局は一時こう着する。
 変わって夢の中、イザークは見覚えのある紅い髪の少女からあの兵器―先に対したアンリミテッドガンダムのマザードラグーン―をシンに渡さないでと告げられる。
 そして自分を呼ぶ声が響き、目覚めればそこには付きっきりで看病をしていたシホがいた。彼女が言うにはここはエターナルの医務室で、自分たちはあの兵器で壊滅的打撃を受け、エターナルのザフト兵、ダコスタたちに助けられたという。
 後にイザークはディアッカ、シホを伴いバルトフェルドと対面し、これまでのいきさつの説明を受ける。
 二人のラクスのこと、そしてそれを画策したデユランダル議長に対する不信、そして先のオーブ攻撃、それらを踏まえ、自分たちに協力をするよう要請される。
 最終的な決定を仰ぐべくあえて沈黙するディアッカを横に、拒絶するでもなくただ沈黙するイザークに、シホがいきなり軍服を脱ぎ「私たちは今でも真実を掴みかねています。今こそ私たちは真実を求めるための闘いをするべきです」と諭す。
そこにディアッカも軍服を脱ぎ「議長への義理は果たしたから、今度は本物のラクスに力を貸してやろうぜと」イザークに呼びかける。
こうなればイザークも決心を固めざるを得ず、着ていた軍服を脱ぎ捨てつつ「いいだろう、俺もその真実がなんであるか、見せてもらおう」と一応協力を約束する。
 そこでバルトフェルトは三人にMSの格納庫へついてくるように告げ、そこには3機のMS、デュエル、バスター、そしてブリッツを見せる。これは先の機体をベースにシモンズ女史がフリーダム、ジャスティスのデータを参考に再設計し、設計データをバルトフェルドに託したものをこのエターナルで開発したものであった。それらをバルトフェルドはイザークたちに渡そうというのだ。

一方の地球、オーブではロゴスの野望を食い止めるべくAAが地球を発つ。その際にカガリは代表の職務に専念するために、アカツキをネオに託し、またキラを司令官代理に任命する。またカガリと見送りに同行したサイやカズイもキラと固い握手を交わす。そして飛び立つAAにカズイが、
「キラ、必ず戻ってきてよ、キラたちがいたから俺たちもこうやって頑張れてきたんだ」と静かにつぶやくのだった。
 そのAAより一足先にカーペンタリアにてもミネルバが発進する。月のダイダロス基地を目指すミネルバ艦内でシン、レイ、そしてルナマリアはそれぞれの思いを馳せる。
 そのダイダロス基地にては、先にジュール隊を壊滅させたあのアンリミテッドガンダムを中心に防衛を固めていた。その中枢の“ステラ”はふと、言葉を発する「・・・シン、早く来て・・・・・」と。それは“機械”として一切の感情を捨て去られたはずの“彼女”の最期の“人”としての“望み”であるかのごとく。

アイキャッチ:デュエルバトラーガンダムとイザークを


追加設定:
デュエルバトラーガンダム:かつての大戦においてのイザークの愛機のデータを元にエリカ=シモンズがフリーダム、ジャスティスを参考に再設計、そのデータをバルトフェルドに託し、エターナルの格納庫にて開発。デュエルの後継機に位置づけているが、かつてのデュエル・アサルトシュラウド以上の装甲と重火器を誇り、特にソード以上の破壊力を誇るビームアクスは敵にとっては脅威である。

バスターカノンガンダム:かつての大戦においてのディアッカの愛機のデータを元にエリカが再設計し、エターナルにおいて開発。特徴としてはバスターの特徴にその発展形となったカラミティの特徴を合わせ、その火力はSフリーダムに引けを取らず、まさに砲撃のスペシャリストとして活躍できる。

ブリッツコマンダーガンダム:かつての大戦においてのニコル=アマルフィの愛機のデータを元にエリカが再設計し、エターナルにおいて開発。イザークがラクス側についたのを機に、彼の次席副官であるシホ=ハーネンフースの愛機となる。特徴としてはMA(戦闘機)形態に変形できることに加え、新技術によってフェイズシフトとミラージュコロイドを同時に展開することが出来る。これはいずれは再び戦乱により条約そのものが無効化することを踏まえてのことである。

備考:スターゲイザーにおいてもそれぞれデュエル、バスターの後継機が登場したが、開発元と開発コンセプトが違い、もともとはモルゲンレーテの開発ということで、こちらの方が一歩先んじているということで。

次回予告

冒してはならぬ命、手にしてはならぬ力、
すべてを手にした時、人は何を目指そうとするのか
そしてシンは、新たなる運命の扉を叩く

次回ガンダムSEED DESTINY REENGE
『変革の序曲』
忌むべき運命、打ち払えデスティニー!


PHASE44:変革の序曲

あらすじ:月に向かうAAに、連合艦隊が立ちふさがる。その旗艦から通信が入り、先の戦争―アラスカ戦以降からにおけるAAの罪状を鳴らす司令官。しかしマリューは道を開けるようやり返し、キラたちに出撃を促す。
 MS戦において、キラのSフリーダム、アスランのIジャスティス、ネオのアカツキ、そしてドム3機が百数十機の敵MSを瞬滅する。
 しかし、しかし戦艦群を殲滅したのは後から駆けつけたデュエルとバスターであった。そのデュエルからIジャスティスに、バスターからAAにそれぞれ通信が入る。その通信にあっけに取られつつアスランが、憮然とミリアリアが反応するのだった。

 一方、ダイダロス基地ではミネルバがいち早く到着。そこには無数のウィンダムらMS群、数機のザムザザー、ゲルズゲーやデストロイ、そして中心にあのアンリミテッドが配備されていた。それに対するデスティニー、レジェンド、そしてインパルス。まずレジェンド、インパルスが無数のMS、MA群をなぎ払い、デスティニーがデストロイ、アンリミテッドに立ち向かうも、そのアンリミテッドからやはりステラの映像が入る。戸惑うシン、しかし「惑わされるな」と、これあるを察知したレイに叱咤され我に返ろうとするも、今度は中枢のステラ・シナプスの姿が映し出され、シンはステラのその変わり果てた姿に今度こそ狼狽する。
 基地内で勝ち誇るジブリールに対し「このようなことはプログラムには入ってない」と博士は内心で激しく動揺する。そしてそのアンリミテッドはこともあろうに傍らのデストロイをなぎ払い、さらにはドラグーンを展開し僚機群までも殲滅していく。そして“ステラ”はシンに「・・・助けて、シン、私を、死なせて・・・・・」と呼びかける。
 その異変にさしものジブリールも愕然とし、博士に説明を求めるが博士はすでにいない。
 そして感極まったシンはアンリミテッド中枢を破壊、ステラ・シナプスは「・・・あり、がとう・・・・・」と言い残し、光の中に消え、アンリミテッドは両椀、背部のバインダーを除いて爆散する。
 頼みの綱のアンリミテッドを失い、チャージ途中のレクイエム発射装置をインパルスに破壊され、そして当のジブリールもガーティ・ルーにて脱出を図るが、レジェンドによって撃沈、ここにロゴス最後の支配者ロード・ジブリールはあえない最期を遂げる。
 しかし一方の博士は地下の脱出ポットにて近くの月面都市に向かおうとしていた。手にした端末からアンリミテッドが撃破される事を知るも、同時にマザードラグーンシステムが無事なのを知り、ひとまず安堵をあらわにするのだが。

 結局自らの手によってステラに手をかけたシンは嗚咽にむせぶ中、“ステラ”から通信が入る。
「泣かないで、シン。シンは私を守ってくれた。だから、今度は私がシンを守ってあげる」と。
 そしてその通信に合わせて再び両椀、背部バインダーが動き出し、デスティニーに近づいてくる。
 いつしかミネルバが基地を制圧し、戦闘を終えたレジェンドとインパルスがデスティニーに近付こうとする。件のアンリミテッドの一部がデスティニーに近付く様に訝るレイとルナマリアに対し、「こいつをミネルバに運ぶのを手伝ってくれ、こいつは、俺たちを守ってくれる」とマザードラグーン回収を呼びかける。
 その様子を監視していたブリッツのシホはこの場直接介入するわけにもいかず、とりあえずミネルバにイザークの名で通信を送る。回収したユニットを直ちに破棄すべしと。
 レイたちとともにユニットを回収するシン。「ステラ、これからは一緒に戦おう。こいつかあれば、あいつにも、必ず・・・・・」と独語しながら。

アイキャッチ:バスターカノンガンダムとディアッカ&ミリアリアを

次回予告

それは、もう一人の自分、それは、偽りの自分
それらが出会うのは、また運命の必然であろうか
そして二人の運命の歌は

次回・ガンダムSEED DESTINY REENGE
二人の歌姫』
悲しき想い、受け止めよ、ラクス!


PHASE45:二人の歌姫(原題:真実の歌)

あらすじ:レクイエム制圧とロゴス殲滅に沸き立つプラント、その傍ら、プラントから離れたザフト軍事基地メサイアではデュランダルがとある計画を実行せんとしていた。
 一方ミネルバでは回収したマザードラグーンの処遇についてタリア、アーサーとシンとレイが議論をしていた。あれをデスティニーの新たな装備とすべしとのシンに対し、密かにシホから送られたイザーク名義のメッセージを見せつつ、ロゴスが滅んだ今いたずらに戦火を拡大すべきでないとタリアは返すも、レイはかつてシンとステラのいきさつから、件の巨大MS・アンリミテッドのコントロールユニットとしてステラが利用されたことを述べ、これをシンが斃したことと、ザフトにはまだ潜在的な敵が存在するということを述べシンを支持する。結局要求は受け入れられた。
 そのマザードラグーンをデスティニー用に換装することとなり、マッド、ヨウラン、ヴィーノたちはOS書き換えに取りかかろうとしたとき、“換装用”のナビゲーションが現れ、訝しく思いながらもマッドたちはそれに従う。実は、そのナビゲーションはマザードラグーン内の“ステラ”―量子コンピューターにかつてのステラ・シナプスが密かに書き込んだ“自分”の人格と知能―の擬態であった。

 一方のAAでは加勢に来たイザークがアスランに食ってかかりつつザフト再離反の意図を質し、ディアッカもミリアリアとぎこちないながらも再会を果たす。そこにシホのブリッツが着艦する。シホはダイダロス基地の陥落とともに彼のMSの撃破についての詳細を、自分たちの交戦記録を交えて語る。それについてキラとアスラン、そしてネオが“ステラ”の存在を確認、それを踏まえてアスランがステラをめぐってのシンとの確執を語る。イザークも自分の懸念が顕現したことを鳴らし、キラとアスランにそれについての忠告をするのだが。
 そのうちにAAは月の自由都市コペルニクスへと到着する。そこに身を隠していたミーアはそれについて不安に陥った。あそこには恐らく本物のラクスがいる。彼女の存在を認めることは今の自分自身を否定することと同じことなのであった。そんな彼女の監視役であるサラはその状況を利用せんと、彼女をそそのかしある計画を立ち上げる。
 久しぶりの休暇で羽を伸ばそうとラクス、キラ、アスラン、メイリン、そしてシホがお忍びで街へとくり出す。そんな折、紅い“ハロ”がラクスの元に転がり込んできた。それはミーアのSOSのメッセージだったのだ。誰もが罠だと知りつつも、ラクスはミーアと会うことを決め、指定された場所に向かうのであった。

アイキャッチ:ブリッツコマンダーガンダムとシホを

次回予告

とぎれた想い、二度と戻らぬ歌声
その泪の乾かぬうち、新たなる歌が奏でられる
混迷の未来への歌の名は “運命”

次回ガンダムSEED DESTINY REVENGE
『真実の歌』
終わりなき明日、切り開け、エターナル!


PHASE46:真実の歌(原題:ミーア)

あらすじ:コペルニクスの野外劇場、二人の歌姫はついに対面した。アスランが生きていたことに喜びながらも、救いの手を差し伸べようとするラクスに怯えるミーア。そんな彼女にラクスは誰も自分以外の者にはなれないと優しく諭し、自分たちのもとへと誘おうとする。
 そのとき、サラをはじめとする諜報部のエージェントたちが襲撃しラクスへ向けて発砲。いち早く周囲の異変を察知していたアスランは、間一髪でラクスを救うと、エージェントたちを次々と打ち倒す。そこへ、緊急連絡を受けたネオがアカツキを駆って到着。が、その手の上へ乗り移ろうとするラクスに、瀕死のサラが再び銃口を向ける。ところがそれを、ミーアが身を挺して阻む。凶弾に倒れるミーアは、詫びながら静かに息を引き取る。
 目前でミーアを死なせてしまったことを悔やみながら、アスランたちは彼女の遺体をひとまずAAへと運んだ。彼女の持っていたポーチを手にしたラクスは、その中に彼女の日記が記されたディスクを見付ける。そこには、元々歌手志望でラクスの大ファンだった彼女が整形手術を受けてからの充実した日々が、飾らない言葉で綴られていた。

 一方ミネルバでは、レイの私室にてシンとレイが今後の状況について話し合っていた。デスティニー・アンリミテッドユニットと名付けられたかつてのマザードラグーンシステムの換装に理解を示したことに感謝し、機会があればこれでフリーダムを倒せると洩らすシンに、レイは私情で戦うことの愚を表面的に戒めつつも半ば合意する。その中にステラに関しての同情とも言える言動も浮かんでいた。
 そのうちにレイは体の不調を訴え、棚にある薬品入れをシンに求める。その薬を飲み、不調を落ち着かせたレイは、自分がとある人物のクローン人間であることを告げ、その言葉にシンは軽い動揺を覚えた。そこにルナマリアが入ってきて、艦長が呼んでいると告げる。
 同じ頃艦長室ではアンリミテッドのデスティニー換装を終えたマッドがタリアに報告する。そこでマッドはその換装にいたる経緯を説明、そこに生じた懸念を述べる。タリアもまたそれについて同じ認識だと述べ、ひとまずは状況監視で合意する。
 マッドが退室するのと入れ替わりにシンとルナマリアが入ってきた。
それと同時に、シンの私室にて、マユの携帯に何者かがアクセスをしていた。

 話をAAに戻し、ラクスはミーアの日記を読み終え、彼女の今際の言葉を思い出す。たとえ彼女が偽者だったとしても、ラクスと同様「平和のために歌っていた」ことだけは、紛れもない事実である。キラの胸で泣きながら、ラクスは彼女のことを決して忘れないと誓うのだった。その証としてミーア出棺の際、彼女の髪飾りを形見として手にするのだが・・・・・。
 一方、全世界へ向けてプラント被害者の追悼声明を発表していたデュランダルは、「人類存亡を賭けた最後の防衛策」と銘打ちながら、ついにかねてから構想をしていたデスティニープランの導入を宣言。
 そのDプランが発布されたのと前後して、デュランダルはタリアを通じてミネルバのシンに指令を下していた。ダイダロス陥落後になおも不穏な動きを見せる地球軍のアルザッヘル基地を制圧すべしと。もちろん換装したULを用いてである。訝りつつもタリアはシンに指令を伝え、その際に自らの権限においてルナマリアにも同行させるのだった。
 アルザッヘルへの途上、ルナマリアは一抹の不安を感じシンに連絡を取ろうとするが、何故か“ステラ”から「心配しなくていいよ、あんたは後ろで待っていな」と阻まれ、連絡を取ることが出来ないのだった。
 そして同じくAAも月を発ち、先に上ってきたオーブ艦隊と合流。それに呼応しエターナルも動き、事態は風雲急を告げる。

アイキャッチ:ミーティア装備のフリーダム&ジャスティスを

次回予告

定められた未来、定められた生
明日なき未来に抗うも、また人の定めか
そして今、最後の力が、発つ

次回ガンダムSEED DESTINY REVENGE
『運命の名のもとに』
新たなる力で、何をつかむか、デスティニー


PHASE47:運命の名のもとに(原題:新世界へ)

あらすじ:デュランダルによって発布したデスティニープラン、それは全ての人々のDNA情報を完全に解析し、その適性に合った職業に従事させることで、誰もが幸福に生きられる世界を創る。しかしそれは、個人の自由意志が一切認められない徹底的な管理社会、それこそがデスティニープランの正体だった。 断固たる態度でこの計画の実行を宣言したデュランダルだが、オーブとスカンジナビア王国は即座に拒否の姿勢を示す。
 しかしそれあるを予想してデュランダルはシンを出撃させたのだ。その途上でシンはレイの言葉―自分と同じクローンであるラウ・ル・クルーゼの運命と、その上でキラのフリーダムを打倒する決意―に思いをはせる。
 ともかくもアルザッヘル基地制圧作戦は実行された、シンのデスティニーはデュランダルの期待通り(?)アルザッヘルを「お前たちが造った武器でみんな滅んでしまえ」とアンリミテッドを用いて完膚なきまで叩きのめした。しかし攻撃の際に基地内ではシンと同じ言葉をすべての通信で“ステラ”が発していたのだ。その攻撃で大西洋連邦大統領は巻き込まれ死亡、その光景をルナマリアはただ戦慄とともに見るだけしかなかったのだ。
 アルザッヘルの惨劇を知ったラクスたちは、デュランダルの強引な改革を阻止するべくメサイアへと向かう。途中ザフト艦隊と対峙し、ラクスは先刻の暴挙に異を唱えつつ、路を開けるように呼びかける。更にイザークが割って入るように
入れ替わり、2人のラクスの映像とともにもう一人のラクス―ミーアの真実を語り、彼女の存在とデュランダルの正義を肯定しつつもそれらの欺瞞を糾弾する。それによりザフトの前線部隊は沈黙し、その一部はエターナルと行動を共にすることとなる。
 一方メサイアにては任務を終え派遣されたシンが先に派遣されたレイとともにデュランダルの元にいた。先のラクスとイザークの通信はメサイア内でも知るところとなり、デュランダルは内心ミーアの死に驚愕し、更にサラをはじめとするエージェントたちの浅慮に苦い怒りを込める。それを一時置きつつ、先刻のラクスの意志を「平和への道を乱す行為」と糾弾する。その言葉に半ば盲信のように同調するレイに違和感を覚えつつも、表面的に迷いを振り払い、ついにラクスたちと、というよりもあのフリーダム―キラと戦うことになると感じずにはいられなかった。
 ついにメサイア宙域にたどり着いたAA、エターナル連合艦隊。それに対し、レイのレジェンドを筆頭とする迎撃部隊が発進する。迎え撃つフリーダム―キラに対し「キラ=ヤマト、お前の存在だけは許さない」とレイのレジェンドが肉薄するのだった。

アイキャッチ:アンリミテッド装備のデスティニーを


追加設定:
メサイア:血のバレンタイン事件を機に、パトリック=ザラのもと、軍備拡張が行われ、ボアズ”“ヤキン・ドゥーエという防衛拠点が建設された。一方の迎撃拠点として開発されたのがこの移動要塞メサイアであった。先の大戦において密かに建造されていたが、ヤキン戦に間に合わず(その際に予備のメサイア用推進エンジンをジェネシスの発射ジェネレーターに転用)、ユニウス条約において建造が中止となるも、ユニウス落下事件と再戦を機に再開。ここにプラント、ザフトの新たなる軍事拠点が誕生した。
備考:主な装備として原作ではネオ・ジェネシスが装備されていたが、このREVENGEではそれはオミット。代わりに数門のタンホイザーとトリスタン、イゾルテなどが配備されているにとどまっている。

次回予告

ついに開かれた戦端、激突する正義と正義
未来はどこにあるのか、そしてそこに立つ人々は
どこへ向かおうとするのか

次回ガンダムSEED DESTINY REENGE
『偽りの未来』
信じた未来、突き進め、キラ!


PHASE48:偽りの未来(原題:レイ)

あらすじ:フリーダムとレジェンドが戦端を開いたのを皮切りに、AA、エターナルもミネルバと対峙する。まず双方のMS部隊が展開し、先に突出したイザークたちはバルトフェルトの指示でそのままメサイアを目指す。次にルナマリアのインパルスにドム3機が襲いかかる。しかし“ステラ”の通信によるアドバイスでヒルダの機体を踏みつけにし、後ろの2機を撃破。激昂したヒルダもまたいつの間にか現れたアンリミテッド(以下UL)−Vの体当たりによって中破。そのまま月面へと落着する。
「でも何でメサイア防衛に当たっているULがこんなところに」とルナマリアは訝るのだが。結局ルナマリアはエターナル内にメイリンを確認するも、ULの通信に従い一時撤退する。
 一方、メサイアの背後に回っていたアスランの別動隊にUL−T、Uを伴ったシンのデスティニーが立ちはだかる。ULのドラグーンで次々に撃破される別働隊。しかしアスランはミーティアを失いつつデスティニーに肉薄する。戦いつつアスランは、シンも内心ではデュランダルに完全に忠誠を誓っているわけではなく、過去の怨恨が根底にあることを理解し、その上でシンを止めるべくその刃を向ける。一旦デスティニーを押しつつ、これ以上戦いをやめるよう説得するも、突然“マユ”が「そうやってお兄ちゃんをいじめるの」とアスランを咎める。それと同時にULが襲い掛かる。「生き残った人は関わりないからといってわずかの綺麗言で都合よく忘れ去って都合よい未来を創る。そして延々と折り重ねられていく、偽りの未来を」と、そうこうと言い募るモニターの“マユ”の姿は“ステラ”の姿へと変わっていく。実は“マユ”もまたUL内の“ステラ”の擬態であったのだ。結局ULの攻勢でアスランはデスティニーを逃がしてしまう。
 変わってAAとミネルバの砲撃戦はいまだ一進一退の攻防が繰り返されていた。しかし一瞬の隙を突きミネルバのタンホイザーがAAを捕らえる。しかし放たれた艦砲をすんでで防ぐネオのアカツキ。その時、ネオのムウ・ラ・フラガの記憶がよみがえるのだった。その光景に激しく動揺するマリューとタリア。しかしとっさのムウの呼びかけでマリューが先に我に返り、AAの砲撃がミネルバを貫く。機関部を破壊されたミネルバはそのまま月表面へと落着する。勝ち残ったAAは、先に突出したエターナルの後を追い、メサイアへと向かう。
 キラのフリーダムとレイのレジェンドの対戦もまた続いていた。その中でレイは、自分はもう一人のラウ・ル・クルーゼだとキラに告げる。確かにかつてのプロヴィデンスに似ているその機体はミーティアまでも破壊しフリーダムを圧倒する。
 レイの言葉に軽い動揺を覚えるも一瞬イザークとフレイの言葉が脳裏をよぎる、そしてキラはレイに言う「君は君だ、クルーゼとは違う」と。そしてフリーダムもドラグーンを展開し応戦するのだった。
 メサイア正面にたどり着いたイザークたちは、その防空網をかいくぐりつつ、展開されたシールドを何とシホのブリッツがフェイズシフトを全開し体当たりで強引に突き破る。こうしてシールドが無力化し、対空防衛システムはデュエル、バスター、ガイアをはじめ、後から駆けつけたエターナルやAAらの攻撃で次々と破壊されていく。
 一方、フリーダムとレジェンドの闘いは、何とかレジェンドのドラグーンを撃破し、いざ攻撃を加えようとするキラの脳裏に「彼を、殺さないで」とフレイの声が響く。こうしてフリーダムはレジェンドを中破、しかしレジェンドはメザイアへと逃げ帰る。
 こうして無力化したメサイアにラクスは停戦を呼びかける。それに対し、デュランダルは何故かキラと二人だけで話したいと持ちかけるのだった。

アイキャッチ:レジェンド&インパルス

次回予告

誰もが終焉(おわり)を確信していた。誰もが平和を望んでいた。
しかし、誰かがそれを偽りと叫んだ時、
また新たなる運命が、軋みを上げて動き出し、物語は終わりを始める。

次回、ガンダムSEED DESTINY REVENGE
『チェックメイト』

求められた未来に、何と見るのか、シン。