<侍魂・月華編グランドプロローグ>
博士の研究室
キッド「そういや博士、またなんか分かったことがあるのかーい」
ブラウン「うむキッド君、実はかのグッドマンの居所についての手がかりをつかんだのだが」
キッド「グッドマンといやあ、WARESの幹部じゃなーい」
ブラウン「うむ、正確に言えば未だ時空の狭間に閉じ込められているのだが、その手掛かりの反応が二つの時代にて確認されたのだ。
一つは江戸時代中期、もう一つは江戸時代最後期、いわゆる幕末期だな」
キッド「そこを調べろってのかーい」
ブラウン「その時代は荒くれの侍やら志士がひしめいている。十分に気を付けてくれ」
キッド「それは用心しなきゃいけねえぜえ。そういや先にグッドマンの奴と闘ったことがある奴がいるから。一度話を聞いてみようぜえ」
ブラウン「そういえば先の大会にてハンゾウ君が出場していたな。おお、噂をすれば」
ハンゾウ「お呼びがかかると思い参り申した。たしかにこれらの時代も危ういものでござるが、そこでも先の大会に出場した歴々もおりますゆえ、彼らの力を得れば」
キッド「行きゃ何かが分かるかもしれねえぜえ」
キッド、タイムマシンに乗り込み向かう時代を選択する。
『サムライとの喧嘩祭りだぜえ』(サムライスピリッツ編)
・江戸時代を選択しサムライスピリッツの世界へと移行する。
・捜査開始、街道
「ここが江戸時代かーい、のどかとは聞いたが街の喧騒には変わりないぜえ」
そこでキッドに誰何の声がかけられる。
「おいそこの者、何やらあやしげな風体だが何者だ」
キッド「いきなりご挨拶じゃなーい、あんたら時代の役人の人かーい。今人探しをしてるんだけどなあ」
「いずれにしてもこの街を騒がすならば容赦はせん、神妙に縛につけい」
同心の号令で岡っ引き連中に囲まれるキッド。その時何者かが割って入る。
「あいやしばらく、この者はわしのゆかりの者、ひとまずはこの狂死郎が、あ預かろうかのおう!」
同心「なんと千両どののゆかりの者か、ううむそれならば致し方がないな。まあくれぐれも騒ぎを起こすでないぞ」
と同心たちは去っていく。
キッド「やけにあっさり収まったぜえ、あんた千両、狂死郎っていうのかーい、だがあんた何者なのかーい」
狂死郎「うむう、あらためて名乗るに、我が名は千両狂死郎。ここらでは名の知れた歌舞伎者よぉ」
キッド「歌舞伎役者ってところかーい、何で助けたのかーい」
狂死郎「かつてお主らも“ばとるころしあむ”で闘った覇王丸とゆかりの者と見た。それゆえに助けたは不服かのう」
キッド「ちょっと物足りなかったが助かったぜえ。その覇王丸って奴の行方知ってるのかーい」
狂死郎「それなのじゃが、わしとしてもあ奴を探しておるところじゃ。それについては公儀隠密もひそかに調べているのじゃがのう・・・・・」
キッド「そいつは何者だーい」
狂死郎「ほおう、噂をすればじゃのう」
どこからか声が響いてくる。
「流石は英傑どのといったところか、それに初代殿もおられるのはまた重畳」
ハンゾウ「というとお主はこの時代の半蔵どのでござるかな」
半蔵「左様、キッド船長とやら、お主を見込み覇王丸らの捜索に力を貸してもらいたい。まずは柳生どのを訪ねられよ、幾分力を貸してもらえるであろう」
キッドのもとに何やらの手形らしき木片が渡される。
キッド「こいつでさっきのように怪しまれずに済むのかーい」
半蔵「されど用心なされよ、覇王丸たちを追う刺客も数多居る。お主らならば間違いはないと思うがくれぐれも気を付けられよ」
・江戸、柳生屋敷
屋敷に入るや隻眼の侍が待ち構えていた。
キッド「あんたが柳生さんかーい、俺はヒーローズにして海賊の、キャプテン・キッド様だぜえ」
柳生「おおお主がキッド殿か、覇王丸らの行方を知りたいと申すが、あ奴らの行方の手がかりは教えてやってもよい。まずは上がるがいい」
屋敷内で今まで調べた絵地図を広げる。
キッド「ちょっと変な形じゃなーい、でも日本の地図じゃなーい」
柳生「左様、何せ古い地図ゆえの。まあだいたいの手がかりとなろう。赤く記した丸印を見るがいい。九州の島原、陸奥の恐山、そして京じゃの」
キッド「そいつが手がかりかーい。まあすべて選んでいくのも手かもしれないぜえ」
柳生「わしもそうだが、お主の手助けをする者もあれば、行く手を阻むものもある。それらを見極めて後、目当ての者ともめぐり会えよう」
キッド「ああ、とりあえず行ってみるのもいいんじゃなーい」
・キッド、一旦柳生屋敷を出て行き先を選択する。
キッド「さてどこから行ってみようかーい」
<九州、島原編>
・捜査開始
キッド「ここが江戸時代の九州かーい、たしかに江戸とは少し趣が違うなあ。早々に覇王丸見つけ出して力になってもらわなきゃじゃなーい」
そこに飛脚が現れる。
飛脚「おっとあんたがキッド船長かい。柳生様から言伝があって、覇王丸さんは今島原の原城跡に赴いてるって話だぜ」
キッド「俺たちもその原城とやらに行けばいいのかーい」
飛脚「だがその先にはあんたを阻もうという奴やら、覇王丸さんを付け狙う奴やらが立ちはだかっているんだ。つまりはそいつらにも対しなきゃならない。
まあそのためには、ある人たちの力も借りなきゃならないが」
キッド「まずその力になるって奴に会わなきゃいけねえなあ」
飛脚「ああ、まずは肥前あたりに右京さんがいるから、彼を訪ねてみるといいさ」
キッド「ああ、わかったぜえ」
・肥前
キッド「ここに右京ってのがいるのかーい、おっ、なんだあこの侍たちはあ」
侍「・・・覇王丸を追う者よ、我らが刃に、陥るがいい・・・・・」
キッド「やるってのかーい、この喧嘩買ってみようぜえ」
・バトル開始、対侍たち
・バトル勝利後
侍「ううむ、拙者たちは何をしていたのだ」
キッド「ようやく正気戻しなのかーい」
侍「うむ面目ない、そこの道場にて右京どのがおられるはずだ。では拙者らはこれにて」
キッド「ちょっとせわしねえなあ、そういやこの道場かーい」
道場内
右京「貴殿が、キッド船長か、わたしの力を、借りたいと申すのであれば」
キッド「ヘーイ、ちょっと体調悪そうじゃなーい」
右京「いや、お気遣いは無用、覇王丸に用があるなら今すぐに、といきたいが、
実はわたし自身、肥後にどうしても求めたいものがある。そのついでならばお力を・・・・・」
キッド「俺としちゃ急いでるがなあ、いっちょ付き合ってやろうじゃなーい」
右京「うむ、かたじけない」
・右京、一時仲間になる
・肥後・阿蘇山
キッド「肥後といえば阿蘇山かーい、そこに何があるのかーい」
右京「やはり、ここにあったが、これも求めるものではない。しかしご足労をかけた・・・・・」
右京、咳き込んだ後でうずくまる。
キッド「おおっと、大丈夫かーい」
右京「・・・いや、大事ない、いつものこと・・・・・」
キッド「こいつは一大事だぜえ、だがこの花どっかで見たじゃなーい、まさかクスリにになるのかーい」
ラスプ「そういうことならばこのわたしが煎じてしんぜよう。ほれ、にぎにぎにぎ」
ラスプーチンが煎じた薬で落ち着いた右京。
右京「かたじけない、このあたりに琉球の娘の噂が流れていて、おそらくは彼女も覇王丸の行方を求めているだろう」
キッド「ちょっと危うくなりそうになってきたからなあ、麓に下りてみようぜえ」
・肥後、熊本城
ふもとの街にて、弓使いの少女と魔族の刺客が対峙していた。
刺客「ケケッ、お主が噂の妖滅士ケ、このワシを不知火幻庵と知って付け狙っているのケ」
弓使い「貴方があやかしに連なるなら、そして世に災いをもたらすなら、貴方を狩らなければならない」
幻庵「お主にワシが狩れるのケ、そんなヘナチョコな矢でワシを射抜くつもりケ」
弓使い「やってみせるわ、私も妖滅士、真鏡名ミナの名にかけて、世を乱せしあやかしよ、我が弓にて幽世に帰せ」
キッド「とうやらあのお嬢さんが琉球の娘さんじゃなーい、ちょっと付き合い難そうな可愛子ちゃんだが。
それに相手の奴は手強そうだから、とにかく助けてみようぜえ」
キッド、ミナに割って入る。
キッド「ヘイ、だいぶ手間取っているんじゃなーい、ここは俺様が手を貸そうぜえ」
ミナ「え、あなたは、誰?」
幻庵「ケケッ、何じゃお主は」
キッド「俺様はキャプテン・キッド、ここらじゃ名のある海賊だぜえ」
キッド、ミナの味方になる。
・バトル開始、対幻庵
・バトル勝利後
幻庵「ケケッ、おのれキッドとやら、この怨み必ず晴らしちゃるケ」
幻庵、去っていく。
キッド「これで一安心じゃなーい、そういや右京さんがあんたの噂してたから、覇王丸のこと何か知ってるのかーい」
ミナ「それは、私が聞きたいわ」
キッド「そういやあんたのペットがどっかを指しているみてえだが、そこに手がかりがあるんじゃなーい」
ミナ「チャンプルはペットじゃないわ、でもそこは長崎を指しているのね、たしかにあの方向に妖気を感じるけれど」
キッド「まあどうかな嬢ちゃん、こっから先は俺たちと一緒に来てもいいんじゃなーい」
ミナ「それは・・・でもチャンプルもなついているみたいだから」
キッド「それから右京さん、やはり具合が悪そうだから、少し休養を取った方がいいんじゃなーい」
右京「面目ない、ひとまずそうさせていただく」
右京、パーティから抜け、ミナが参入する。
キッド「さて今度は長崎だぜえ」
・長崎、出島
キッド「さーてここに覇王丸の手がかりってのがあるというんじゃなーい」
そこにゴロツキ風の男が現れる。
「へへっ兄ちゃん、あんた結構身なりがいいんじゃねえか、どうだい、ここは一手打たないかい」
キッド「ひょっとして博打なのかーい、今その気じゃねえが何かいい情報があるかもしれないから行ってみようかーい」
ミナ「あと、その先に妖気があるから、もしかして」
キッド「なら決まりだな、それじゃあ行ってみようぜえ」
・賭場
「さあ張った張った、丁半どちらを選んで一儲けだ」
キッド「なるほどなあ、いくらか札を受け取ってかけるのかーい、ちょっと面倒くせえぜえ」
さいころの目から丁(偶数)、半(奇数)をかける。
数回の遊戯の後でまわりの博徒が動き回る後、数回の負けの後で、
キッド「ちょっと待ちねえ、この賭け台に何か細工してるんじゃなーい」
ジャンヌが賭け台を翻し、底には細工のチンピラが紛れ込んでいた。
キッド「おおかた俺たちをダシに使おうってんじゃなーい、この程度のイカサマはお見通しだぜえ」
「チッ、ばれたからにゃ仕方がねえ、ここは大人しく身ぐるみはぎ取らせてもらうぜ」
「前もって武器は取り上げたからな、無駄な抵抗はやめときな」
キッド「おいおい、俺様の武器はこの腕っぷしだぜえ」
キッド、構えつつチンピラと対峙する。
・バトル開始、対チンピラ
・バトル勝利後
「ひいい、俺たちも悪気があってやったんじゃねえ。とあるお人があんたを足止めするよ頼まれたんだ」
キッド「そいつは何者だーい、って今さら聞く必要はねえなあ。覇王丸関係ってもんじゃなーい」
「まあ、まあな、いずれにしても今あの人も島原に向かってるんだ。今ならまだ間に合うぜ。もっとも関所通らなきゃいけねえから。その手形が欲しけりゃ別の賭場当たってくれ」
キッド「別の賭場かーい、まあ当たってみようじゃなーい」
その後で出島界隈でチンピラと対峙し、退けた後で賭場の場所を見つける。そこでの賭けに勝って手形を手に入れるのだ。
・関所
役人(手形未入手)「ここは島原に通じる関所である。そこに関わりのある者、あるいは手形を持つ者以外は通ることまかりならぬ」
役人(手形入手後)「ここは島原に通じる関所である。うむ、手形を持っておるな。ならば通ってよし。くれぐれも騒ぎは起こすでないぞ」
・島原城への路
島原城に向かう先に、物々しい侍が立ち塞がっていた。
「ふん、何者かがあ奴を追っていると聞いたが、なるほど結構な手練れそうだな」
キッド「そいつは誉め言葉と受け止めてもいいんじゃなーい、だが俺様の邪魔をするなら容赦しねえぜえ」
「あ奴を殺す前、貴様を血祭りにするのも悪くはないか、我が名は牙神幻十郎。覚悟する間も与える間もなく殺してくれよう」
・バトル開始、対牙神幻十郎
・バトル勝利後
キッド「結構な殺気だったぜえ、それだけ強かったがこんなもんじゃなーい」
幻十郎「クッ、阿呆が・・・・・」
キッド「もう一度やってもいいけどなあ、これ以上付き合ってられねえぜえ」
ミナ「ええ、これ以上は時間の無駄ね」
キッド「ともかく一刻も覇王丸に会わなきゃいけねえぜえ」
幻十郎「やつは、俺の獲物だ・・・・・」
キッド「なおさら急がなきゃいけねえぜえ、それじゃああばよ旦那」
幻十郎「うう、阿呆がァ・・・・・」
・島原城
キッド「ここが島原城かーい」
ミナ「ええ、かつてここで伴天連の反乱があってかつては城ごと滅ぼされたというけれど」
キッド「結構派手な争乱が起こったんじゃなーい、結構大きな城の様だったなあ。ともかく言ってみようぜえ」
キッドたち、城に入っていき、そこには謎の将に対峙する侍がいた。
侍「お前さんが天草とやらか、いかに黄泉返ったかは知らねえが、世に災いを成すのは見逃せないな」
天草「我、腐りきった夜を清めるため、現世に黄泉返りたり、すべての衆愚に死と恐怖の罰を与えんがために」
キッド「この世の災いなら見逃せねえぜえ。それからあんたが覇王丸かーい、行きがかりでなんだが加勢しようぜえ」
覇王丸「そいつは有り難いな、ところでお前さんもまた出来そうだ。いずれその実力を見極めてえが、まずは目の前の禍に向かわねえとな」
天草「面白い、鎮められるものなら鎮めてみせるがいい」
・バトル開始、対天草
・バトル勝利後
天草「まだぞ、この穢れきった世を清めるまでは、我は、必ずや、また黄泉返って、くれよう・・・・・」
天草、暗黒の気を発して、残されたのは若き忍の姿だった。そこに半蔵が現れる。
半蔵「おお、真蔵よ、ようやく天草の呪縛より解き放たれたか」
キッド「お節介だが、ちょっとヤバい雰囲気だよなあ、大丈夫なのは変わりねえけどなあ」
半蔵「うむ、気遣いは感謝すれど案ずるに及ばぬ。今は任務を優先すれど息子よ、必ずやお前の心を取り戻してくれよう。ならばこれにて失礼、とうっ!」
半蔵、息子の真蔵を抱えつつ飛び去っていく。
ミナ「いずれあの人も一緒に戦っていくのね、本当の魔を祓うために」
覇王丸「しかし今はこちらの敵とやらにあたるとしようか。ところでお前さん“うえあず”とやらを追っていると見たな」
キッド「おう、そのWARESの奴らの野望ってのを食い止めなきゃいけねえぜえ」
覇王丸「そのために俺たちの力を借りなきゃいけねえなら吝かじゃねえぜ。こうなりゃ地獄の底まで付き合ってやるぜ」
・覇王丸、仲間になる。
島原編クリア
TO BE CONTINUED
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