THE KING OF FIGHTERS
アナザーストーリーその2
怒チーム
(ハイデルン ラルフ クラーク)
ハイデルンの傭兵部隊、基地内の訓練施設にて20代前半を中心に数人の隊員たちがトレーニングにいそしんでいた。 まず一人の隊員がクラークに向かう。クラークは的確に相手の関節を決める。 「ぐっ!」と隊員の低いうめきが漏れる。クラークもまた技の手応えを感じたのか、技を外す。 すかさず隊員も決められた関節を軽くかばいながらその場を離れる。 「次!」と次の隊員に指示を与え、次の隊員がクラークに向かい、やはりクラークは技を決める。 クラークの指導もなかなかのもので、技をかけられた隊員の中に、実際に関節を外された者はなく、ただ痛みとインパクトを受けたのみであった。 一通り手合わせを終え、再び隊員たちを整列させる。 「さて、一通りあたったわけだが、要は相手の動きを見切った上で的確に対処するということだ。まあ俺の場合は速すぎたかもしれないが、出来るだけ早い反応を実戦には求められるのだ」 「はっ!」 クラークの講義に隊員たちの熱も高まる。 「そこで今の感覚を忘れぬうちに、各自2人ずつ組み技の練習を行うこと。痛みをかばってもかまわんが実戦形式であることを忘れるな」 「イエス、サー!」 「あとそれから、技は入れすぎるなよ、それでは、始め!」 と、隊員たちは組になって取り組みを始める。クラークも時折隊員たちの仕合を見て回り、技を入れすぎた隊員をたしなめつつ適切に指導をする。 一方のラルフの班も打ち込みをする隊員たちを回っては疲れが見え打ち込みが緩んだ隊員たちの尻をはしょりつつさらなる奮起を促す。 と、こんなわけで、ラルフ、クラークによる訓練にて一日が過ぎる。 ハイデルンが戻ってきたのはその日の夕暮れ時だった。帰還後ただちにラルフとクラークを呼び今後の作戦会議とあいなった。 |
サイコソルジャーチーム
(麻宮アテナ 椎拳崇 鎮元斉)
中国の山奥において麻宮アテナをはじめとする少年少女たちは日夜拳法と超能力の修行にいそしんでいた。来たるべき時から人々を救うために。 そんなある夜、寝床のアテナは目が覚め、あてどもなく外へ出ていく。その時に鎮も気づいていたが、前にもこのようなことがあったなと思いそんなに気にしてはいなくそのまま寝入ってしまう。 そして夜が明けた次の日。いつものように修行をしていると、表からバイクのエンジン音が響いてくる。何事かと表に出てみると、欧米人の男がいるではないか。 早速アテナはその親書を手に全員に知らせることとなった。 そのハイデルンの親書はこう書かれていた。 「正々堂々となあ、大会で対戦するときは容赦せんいうけれど、いざというときは協力頼むとは、結構調子いいなあ」 こんなわけで、鎮一門、まずはアテナ、拳崇、鎮の3人で大会に出場することとなる。そして残りの包と桃子はアテナから渡された親書をもって一路日本へと向かうのだった。しかし包にはその日本に赴くに当たり、一抹の不安を抱いていたのだった。 |
韓国チーム
(キム・カッファン チャン・コーハン チョイ・ボンゲ)
韓国、ソウル郊外の山奥、ランニングにいそしむ3人の男と2人の男の子がいた。 ことの起こりは今から1ヵ月前のこと、否、更に2、3ヵ月前、前回の大会からさかのぼる。 そんなわけで、チャンとチョイの奉仕活動が始まった。 そうこうとしているうちに、事件は起こった。きっかけは1冊の週刊誌からだった。 「ようドン、お前の父ちゃんの仲間ひきつれて何企んでるんだ」 『韓国一の極悪トリオ、復活か』 とのタイトルで、どこからか隠し撮りされていたのか、2人をしごいているキムの姿がでかでかと移されていたのだ。それを呆然と見つめるジェイ、一方のドンは何を今更と思いつつそのままで、そしてチャンとチョイの2人はおもむろにジェイから週刊誌を受け取る。それをゆっくりと読みつつ2人は、 キムが帰宅したのはその日の夕刻だった。待っていたのは困惑しきった妻と蒼白な表情のチャン、チョイとジェイ、そして半ば不貞腐れた表情のドンだった。 「ねえ兄さん、僕たちも修行に付き合わなきゃいけないんじゃないの」 以上のようないきさつで、キムたちの修行が再開された。そんな5人の修行を遠目から見る欧米人が双眼鏡から目を離し、携帯をかける。 |
女性格闘家チーム
(キング 不知火舞 ユリ=サカザキ)
「もうっ、お兄ちゃんたちったらひどいのよ。いきなりあたしをのけ者にするんだから!」 ことの発端は舞とユリがほぼ同じく店を訪れたことから始まる。はち合わせた二人はいぶかりながらもそれぞれ事情を話すや、何かに気づいたらしく、憤慨しつつ店に入ってきたのだ。 そんなわけでカウンターで騒ぐ二人。確かにカウンターの傍らには、それぞれテリーとリョウの手紙が置かれていた。もちろんキングはそれらにも目を通しており、今読んでいる手紙は特にじっくりと読んでいた。 あとは野となれ山となれ、もはや誰も彼女たちを止められない。 |
クーラチーム
(クーラ=ダイアモンド ダイアナ フォクシー)
スイス、ベルン郊外の山荘のベランダにて二人の長身の女が剣をぶつけあっていた。二人の女は元ネスツ・戦闘指揮ユニットのダイアナとフォクシーである。 そこそこに訓練を切り上げた二人にウィップと蒼白い髪の少女、クーラが近付いてきた。 「しかし、彼の地の者、アーデルハイド、対するは彼らだけではないはす」 備考 |